@  無気力女性  53才

 「先生、今日、面接できますか?」   ?え?  どしゃぶりですよ。

外はバケツをひっくり返したような水が、天からこぼされたような すき間のない雨の日だった。

 どこから来ますか?  と聞いたら、近くの町名を言ったので、明日の朝早くにしましょう。今日は無理です。

「でも先生、明日は病院で…。」 と話があり、とにかく私の予定に合わせてもらい、昼の1:00からにしてもらいました。

何を目的に私と会いますか? と聞いたら、

「あの〜何もしたくないのです。」

 はいわかりました。
生年月日を聞き翌日1:00を待っているとケイタイに電話が入り、今から行きますと言うので、私もタクシーで急ぎました。

会ったとたん、
「先生、ずいぶんパワーのある人ですねえ。」
と言ったが、その日は昨日迄、ベッドの中にいた私で、パワー0でした。
何10年振りの39度の熱で1週間寝込んでいたのです。

向かい合って見ると、可愛いい女性で  話し方もゆったりとしている。
「先生、私死にたくなるほど、何もしたくないし…。」 と話しだしたので
生年月日を3人分 言ったので、男2人と自分、夫とは相性は悪くないが、もう1人の男は女性関係が次から次へと変える、色情因然のある男性だった。

それを頭の中に入れながら、話していると、
「先生、こんなにたくさんの人々の中でなぜ私はこんなにものすごい、人生を送らなければならないのでしょうか? 小さい2才の頃、母は妹ばかり可愛がり、私は…」

   はい!ちょっと待って!
      (内観法)眼を閉じて、小さい頃の自分を思い出して下さい。

答えなくていいです。
今、何才頃の自分かな?

お母さんはどこにいるのかな?

あなたとお母さんの間に誰かいるのかな・・・?
と進み約10分そのままにして、

    はい!開けて下さい。
     何才頃の自分?

「2才です。」

  母さんはどこ?
「部屋で洗濯。」

 その時のお母さん好きでしたか?
「大嫌い。」

  他に誰かいましたか?
「妹です。」

「妹が母から離れず妹をにらみつけて、私は叩いてしまいたいぐらいに憎らしかった。母も、私をいやがっていた。」と断定的に言った。

 子供さんは?
「43才で両方初婚です。夫は55才での結婚です。主人は優しい人ですが、近頃がたがたしている。」

 あ、そうですか、それでもう1人男の人がいるけどお兄さん?と聞くと、大粒の涙を流して、今迄よりもっと大きな声で

「この人のために私の人生をだめにしてしまって…。 お金もとられて、つきまとわれて、他の女の人に行きながら、又、もどってくる、すぐ許して夫婦のような関係になるというくり返しだった。
その人がこの近くの校を出ているのでここにいると、思い出して、苦しいから、育った都内の地区に帰りたい!」

  だって妹さんがいるんでしょう?と言ったら、
「いいえ、遠い処にいて逢いません、墓守りも私がしているので全然関係ないのです。」

  御主人は何と言ってるの?
「いいえこれからです、マンションをまだローンが残っているので、東京には借ります。
先生、でも、私を主人が嫌がっている、どうしてでしょう。
相性は良いと言っていましたが、なかなか私が仕事をやめてから、うまくいきません。」

私は言った
「あなたのように暗くて、人のせいでこんなに苦しんでいると思ってばかりいたら、私だって嫌いですよ。
他人のせいでつらいとか言うけれど?
自分”が一番まっすぐに立っていたら、嵐が吹いても倒れない。
なぜ男性に何回もお金をあげたとか、ヒモだったとか言うけれど、気の毒なのはあなたではなくて御主人ですね。
御主人は他の人と結婚をしていたら、幸福だったのに…。」と返した。

目を大きくして、
「ええ、人のせいにばかりしているというんですか?」

そうです、母が悪い、妹が悪い父が悪い、(余り父の話はしなかった) 男が悪いとばかり言って、あなたには、自分がない。
要するに自己主張がないという事です。
知的な顔立ちでスタイルもよい人だから、どんどんおしゃれして、古典的なものを勉強をして、それを資格をもらう迄勉強して、今点数の一番い星が10年間来ているので、とじこもらずに動け動け、走れ走れ、なんです。
反対の生き方をしているあなたは、病気になりますよ。
今の気持ちから抜け出すには、何か仕事をしたらどうですか?
適職は銀行とでているが、それは年令がもう終っているので…。」と言ったら、

「先生!私ずっと銀行員をやって来ました。
算命学って当るんですね?」と言った。

当るとか当らないのではなくて、静かに自分で考えれば必ず宿命通りの職を選びます。
そのように冷静に男も考えれば良いのです。
あなたにも男にだらしないというのであるから、悪いところは良い方へ動き良いところは転ばないようにのばしてね。
子供がいなくても子供は、あなたにとって必要がなかったから、生れなかった。
必要な人には必ず子供が生れてくるという事だけ。
妹に、何にを言われようと、自分が選んだ人生だから、その時の気持ちをストレートにぶつけなさい。
心理テストも精神病ではない、そんな宿命もない。
ただし、
除々に薬をやめて行く方へ気持ちを切りかえてね。
FC(相談の時話します)が低く、ACがいという事は心が自由にふるまっていない、
押えているという事だから、子どものように自由に生きてごらん。
と、急にクーラーがききすぎて来たので、昨日迄の熱を思い出して、

はいこれで終わりにしましょう!2時間過ぎましたのでー。」と外に出たら、

「すごいですね、算命学って…。」

何が−?

「だって男の色情と、私の仕事と  主人の仕事と  病気じゃないって、なんか朗るくなって来ました。
私、そこの雑貨屋さんで何か主人のものを買って行きます。 はい。」

では、病院に行くより、安い買い物をして身体を動かす事から はじめてみて下さい。

「ありがとうございます。」

そうすでに何か探しはじめていた、私は帰りにスーパーによって、たくさんのデザートを買って帰った。

熱のために1週間も外に出られず 長男が遠いのにわざわざ ヤクルトを買って、フルーツ入りゼリーを2日間も連続で、買って帰って来てくれたので、それを思い出して、持ち切れないほど買った。
長男の優しさが嬉しかった。




A  青年、34才を私の思い通りの職業につかせたい母

今年の4月末、昼食の時電話が入りました。

静かな声、
ヨクヨウのない話し方、
じ〜っと、絶対傾聴を続けました。


内容は、

34才の息子が、実家から遠い熊本にある団体(宗教ではない)に行っていて
毎日のようにメールで話し会っています。
が、


給料が少なくて、将来性を感じない、

60才になった時の彼の生活が心配でねむれない、

私の妹夫婦も手紙を出すが全然聞き入れない、

という話、
翌日10:00からの面接を約束した。



当日夕方からは、
ファンになっている歌手のイベントの日だった。

1:00〜も2人続いていたので、少々、大変な1日になりそうだ、と思い乍ら家を出ました。


改札口で待っていると、不思議とすぐわかる、
クライアントの方は、ホームページを見ているから、私をみつけるのは早いが、私は初めてである。
階段を降りて、来た人を見てすぐわかりました。


表情が無い・・・

机に向かい合い、

「どうしましたか?」

と聞いたら、



「夫は停年後1人で独身寮の責任者として別居をしているが私は行きたくない。

長男夫婦は2年前に結婚をして全然家に寄りつかない。

嫁も来ない。

近くに住んでいるのに、本当に次男の事が心配でたまらない、

先生どうしても、次男をこちらへ、帰らせて公務員にさせたいのですが。」と、


宿命を見ると、


「お母さん、この次男さん大学の時に先生の資格を取って、
学校の先生がよいと、
出ているのでその方が良かったですね。」


というとにこりもせずに、


「今熊本で、学校にいけない子供達とグループで生活をして、
そこで先生をしています、資格は持っています。」


「はい、それで何が嫌なんですか。」


「私の言う事を聞かない、

将来性がないから、こちらに帰って来て公務員を。」と言う。


そこでバックから引き出して見せたのが、
次男からのメールを引き出した1通のメッセージでした。

読んでいいと言うので読んで見ると、
実にちみつな文章で、

「母の愛はわかるが僕は僕でこの道で生きて行きたい、
おばさんにも感謝している。」


等々、頭の良い実直な青年である事を感じました。



私は

「お母さん、頭の良いお子さんですね、文章もしっかり、伝えていますね。

宿命で2人のお子さんを見ましたが
長男さんに来年2年間の間にお孫さんが生れるかもしれません。

2年間だけです。

2人共、親思いという子供さんはいません。
数字で出て来ます。

次男さんの事ばかり考えているようですが、家族も1人1人自分を生きています。

お母さんは独立した仕事をするように、例えば教室のような
アーチストの星  を持っていますが、
何か資格をお持ちですか?」



無愛想な感じでピアノを家で教えていたが、
子供さん達が少なくなって1人も来なくなったのでもうやめたとの事でした。



やっぱり算命学はすごいなぁ!  と思ってしまいます。



ピアノもアーチストですから、散髪、美容室もアーチストの星です。

どれを選ぶかは、其の他の星とめぐって来る運にもよります。



この面接はどうどうめぐりを続けて、

自分の思うような答えを、

私に求めているのがわかりました。



そこで、「次の面会があるから・・・」    と終了。
来た時と同じ表情で帰った。

翌々日、電話をしました。

「お母さん、いかがですか?」

今迄に経験した事のない程、
私との話が、お母さんの中に入り込んで行く思いを私が感じ取れなかった。

「大金をだして気の毒なので電話をしました。」と話し、

「お母さんは、
現在 息子さん34才で、いつか60才になる頃、

お母さんは何才ですか?」    と聞き、



「それ迄、もしこの世からいなくなった時、

息子さんが後悔したら、責任取れますか?」と聞いたら、


「いいえ、もう百才を超えているかも知れません。

私も家に帰ってから先生の話を思い返していました。

そこへ、次男からメールが入りました。

相良先生から聞いた話を
    教師の星がある・・・
という事と、

自分でしっかりと考えて生きて行きなさい、と伝えました。


次男の方がびっくりしてとびあがっているようでした。


先生それよりもとてもうれしい事がありました。


長い事、来なかった長男から電話があり、
連休に2人で来ますので、私の両親のお墓参りに行きます。


帰ってから、先生の話を思い出して感謝をしていました。
それで今お礼を言いたくて受話器を持った所でした。

ありがとうございました。

他の人で悩んでいる人がいたら、必ず先生を紹介します。
本当にありがとうございました…。」   で終了。






お母さん、楽になって良かったね、




あの日何人も面接をしたあと
電車にとびのり

     大好きな歌手に大声援をして

          夜中近くに ♪♪ 歌い乍ら自転車で帰ったら、


1Fの全部の部屋の灯がつけてあって、

     『家と夫が お帰り・・・』という感じがして、


         楽しさ倍々で眠りました。


勿論夫は眠っていましたよ。



  いやぁ全部の部屋に灯りとは   最 高、

         これも心理療法ですよ。


 遅くても、よかったね、という喜びを与えてくれます。


シンガポールにて




C  遺産争い

  初老の夫婦が電車とバスを乗り継いで、遠くから訪ねて来た。周りを見廻しながら、他人に聞かれたくないという雰囲気の中で夫の方が話し始めた。
  先日、父が大変な財産を残して逝ったが、その直後から兄妹8人で財産分与の事でとっくみあいの喧嘩をしてまとまりがつかない。親の最後を看取ったのは私達夫婦なんです。私は長兄です。どうしたらよいのかと頭を抱え込んで、一日も看病をしなかった妹まで、同じように分割しろと言って大騒ぎです。・・・・との事で妻の方は夫を心配そうに見たり、私を見たり、好感の持てる妻であった。

  8人全部の宿命を見て4人目の弟が従財格を持っていて、働けば財は入らず、働かなければ体が弱いという宿命に生まれていた。
「4人目の弟さんはどうしていますか?」と聞くとこの子は家族もいるのに病気ばっかりして、今は働いていません。家も親の貸家に入っていると愛情たっぷりに長兄としての責任を果たそうとしている決意を感じた。

  「先生、それがね、この弟に対しては、大きな家敷なのに誰も何も言わないのです。」

他の7人の宿命表を夫に渡して、コーヒーを口に入れようとしたとたん、妻とその表を見ながら、
「やっぱり2番目がうるさい奴だ、先生、親と一緒に暮らして来た私としては、生活の苦しい弟や妹から順に、最後まで、情の部分で進めてまとめます。」
「子供の頃は、弟が熱を出せば心配をして、おもちゃを持って行ってあげたものでした。うるさい2番目の弟が一番仲良しでした。そんな事をみんなで話します。」

  そうですね。体の弱い弟さんの事に何も言わないという事は、皆さん、まだ兄弟としての愛情を持っているので、本日私が話した宿命表を皆に渡して見て下さい。

「学校から帰った時、カバンをおろして一番先に聞いた事は、「お母さんはどこ?」でしたよね。」と言ったら、「はい」とすっかり落ちつきました。


  長兄の導入部分での発言は、連れ添っている弟や妹の配偶者が悪いので・・・と言っていた。 帰り際に、「先生、遠かったけど来て良かったです。」と2人仲良く帰りました。
  今だったら演歌歌手の歌で
『家族』 『山びこ峠』、『最上川』のCDを買って聴いてもらったら、早い解決になったであろうと思っている。心理学も幼い日の母の愛を中心に考えるのですが、(母がいなければ母に変わる人)算命学の色情の因縁等は母からもらいます。そのことについては面接の時に話してしまう。

  数日後、長兄から電話があり、昔は家族だったじゃないか という事を作文にして私が兄弟に渡しました。私はびっくりして、「はい、それで?」皆、兄さんお疲れ様でした。ありがとう親と暮らしてくれて・・・と感謝の言葉をもらったと言って来ました。勿論仲良く、財産は不動産が多かったので、うまく分ける事が出来ました。夜ゆっくり眠っています。
  夫婦の力関係はカップルの中ではっきりしているのです、数理法で出て来ます。見た目とは違っていますよ。




E  誇り高き男

 夜遅く、FAXでの仕事をした男性から依頼があり、顔を見せたくない・・・と言う事で両方で宿命表を見乍ら、聞きました。
このFAXでの相談は知人の紹介でなければNO!です。料金を払わない人が多い一度来た事のある人の紹介でした。

「59才、後1年で停年です。」


          団塊の世代ですね。


「同じ課に同期がいて、その人が出世するのではないかと心配で夜眠れない。彼には絶対に負けたくない。」と続けました。
宿命を見ると出世をする宿命に生れて来ていた。

       「2年間の天沖殺に入って精神不安定になっていますよ。」

まずよい宿命である事と、天沖殺である事を伝えて、
最後にスマップの歌で、

   『世界に一つだけの花』とビートルズの『レットイットビー』を買って聞いて下さい。
     心が自由になれるはずです。」

とインテリらしい彼の質問に2時間話しました。最後に私と話してどうでしたか?と聞くと、


「いや〜占いではなくて、こんな人が近くにいたんですね。不思議な占いですね、とても楽しくなりました。」
と終わりました。翌朝、仕事へ行く途中銀行をちょっとのぞいてみると、朝一番で入金してありました。迷いなく入金した彼は、きっと私の意志伝達を 引き受ける力のある人であった事を嬉しく思ったのは事実です。今年停年ですね。





F 引きこもり

 つい先日、昼食をしていると、母から電話があり、泣き乍ら、一人息子(20才)が専門学校に行かずにひきこもっている。部屋の中は夜中にコンビ二の食料品の紙でうずまっていて掃除をすると暴力を振うと言った。


私はまず、ひきこもりの子には必ず早口で聞く事がある。

        「お母さん、どれぐらい引きこもっていますか?」…と…


「はい、2ヶ月です。」


        「大丈夫だから1日も早く2人で来て下さい。」

(心の中では彼は来ない)と思って、約束の翌日、私の自宅での面接をしました。

  見ると50才だと言うのに30才代後半に見える母で、私は、うん、いい年の重ね方をしているお母さん、と思い乍ら聞いていると、泣きじゃくり乍ら、どんどん話して泣き終える迄待ち、母に、

          「何か資格を持っていますか?」 と聞いたら、

「えっ どうしてそれがわかるんですか?」

これから起業を考えていると言う、母が子から自立して行く事を伝え、準備に入る事を話して帰った。1週間後に母が来た

「先生、息子が隣にアパートを借りて独立しました。友人とメール交換もしています…」


よかったですねと私も喜んだ、
一週間後電話予約と、息子が毎日野球の球打ちに行き出したと、言ったので、1人で行かせるように進め、現在 継続中である。


 





G 引きこもりの二人

 10年ほど前に、私立高校に通っている男の子の 母二人が一緒に来ました。

        「どれくらいですか?」 と聞くと

「1ヶ月」

と言ったので、一人は内観研修所に行き、1週間のところを


「座っていると足が痛い」

と言って3日間で帰って来ました。
しかし、その後自分で方法がわかったから出来ると言って、内観をしていたと言っていた。


もう一人の母は、
「そんな、遠いところへは可哀そうで行かせられない」


とそのまま10年ぐらい立ちましたが、

今だに髪の毛がなくなり、また母が
  「外に出したくない」   と言って、そのままです。




すぐに行動をした子は社長となり、子も2人目が今年生れます。赤ちゃんの名前も私につけさせてくれました。

しかし私は専門ではない事を告げても、ぜひと言われて、算命学にたどりつく迄あれこれと何ヶ月かの単位で勉強をしているので少々はわかる。

父の60才の停年に、大きなテレビを買ってくれたと母は泣き乍ら、私に感謝の言葉をくれました。

        「本人が生きる能力があったからよ、おめでとう、よかったね。」


 


H 離婚しなければ良かった

 昨日70才の女性が髪の毛を眼の上にかぶさるほど疲れた感じで来た。

            「どうしましたか?」  私の問いかけに


「どの子に老後を見てもらったらよいでしょう?」
「今は離婚した娘と暮らしているが いつ迄も見る気はない。」 と言っている。

 弟の方は15年前に離婚した元夫の近くにいる、そこに帰りたい気持ちはあるが生活は苦しいようで仕事が安定していない、悩んでいるという。



宿命をみると、2人の子の誰にも親思いという数字が出ていない、弟の方は老後は無一文になると出ている と言ったら、バックを押えて言った。

「いやだ! 私の?千万円の親からのお金をとられる…」 と言った、


         私はびっくりしていると、


「実は長男の 心臓外科医で大阪にいるが、もう子供と思っていない、1銭もくれない。」
と話した。


産んだ事さえ記憶から消え去っていた長男、宿命を見ると他の2人より、母との縁が深く、5年後の大運に母が20年出ている。
点数も他の子より少し親思いと出ている。


しかし、嫁がいやだと、又長男も嫌いだと、
まことに心の自由を持っていない。

    「お母さん、明治の母として生きても、子供達は平成を生きていますよ。」
    「テレビのワイドショーも、子が母を殺し、母が子を殺す時代ですよね〜」
       と言ったら、眼を大きく開いて、

「えっ! 私が自分本位だと?」

    「そう自己中心的、
     3人の子供の中で一人の子を抹殺していた母が、
     どの子にめんどうを見てなんて、どうですか?」

    「きっと長男さんも母がいた事を忘れているのかな?」と言ったら、


「私が自分の事しか考えなかったって事ですね・・・」


     「はい、そして色情の因然は奥様の方にありますよ。」
        誰と結婚しても、必ずいざこざは絶えなかった。


「えーっ私に原因があったって言うんですかぁー」と少々怒っていた、
「夫の方が浮気してー」と。

「でも年齢を取って見たら、別れなければよかったと思っています。若い時に、みじめだと思っていたけれど、年を取ってからは哀しいです。」

「孫も大きくなって振り向かない・・・」と。


     そして最後に、
     「お母さん、どの子の近くが一番住みやすいと2時間話して思いましたか?」



「はい娘です。娘のそばがいいです。」

「このお金さえあれば市役所に相談に行き、
それ迄は友達と何かおけいこ事でもします。」 と言って帰って行った。



お母さん、その答えは自分で出しましたよね、すばらしい、それが自立という事なんです。


翌日電話があり、
「先生、時代を感じとりながら生きなさい、という事ですね。ワイドショーも捨てたもんじゃない、ですね?行って良かったです。」


その日の夕食は大変美味しかった。5年後に必ず長男さんが訪ねて来るでしょう。

あんなに、色情なんて! と言った彼女が
「先生、誰か入籍しないで友達としての、男性を探します。」

      「はい・・・」

       私は返す言葉が見つからなかった。



  


 すべての悩みの始まりは結婚にあります。相性、年廻りです。納音の年に結婚をすれば5年以内に別れるか、大運に納音のある子供が生まれます。








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